ウェビナー:TOP-PEM 新時代の温度変調テクニック

温度変調DSC技術(TMDSC)は、オーバーラップする温度依存、時間依存の熱的現象を分離するために、産業界や大学の研究室などで広く使用されています。

従来法では、等温や昇温プログラムに単一周波数の正弦波の温度変調を重ねていました。対照的に、TOP-PEMは、たくさんの異なる周波数を用いた、新しい高度なマルチ周波数温度変調技術です。

TOP-PEMの基本的な考え方は、等温もしくは昇温プログラムに、確率的(ランダム)に周期の異なる温度パルスを重ねることです。

TOP-PEMの利点は次のとおりです。

  • 一回の測定 -同時に広範囲の周波数でのサンプル特性を時間と温度の関数として得られます
  • パルス応答からcP測定 – 準静的熱容量を極めて高精度に測定します
  • 高感度で高分解能な測定 – 小さな転移や近接した温度依存性のある熱的現象を測定できます
  • 可逆プロセスと不可逆プロセスの分離 – 熱的現象がオーバーラップしていても、熱容量を比類の無い精度で測定できます
  • 簡単な操作 - 周波数に依存する現象 (例:ガラス転移) と周波数に依存しない現象 (例:水分の蒸発) を簡単に分離できます
  • 高度なPEM技術 – 装置ブランクの影響を排除し、計測可能な周波数レンジを拡大します

周波数情報のおかげで、周波数でシフトする現象を容易に周波数依存性を示さない現象から区別することができます。これは大幅にオーバーラップした現象を示すサンプルからの結果の解釈を容易にします。
同時に、TOP-PEMは準静的な周波数に依存しない熱容量を測定することができます。