紫外可視分光法を用いたビールの苦味試験(日本語版)

IBU(国際苦味単位)に準拠したビールの苦味の分光分析

ビールの苦味は、最終的な味に大きな影響を与えるため、ビールの製造工程で測定される重要なパラメータです。ビールのIBUがどのように分光学的に決定されるのか、詳細はダウンロードしてご覧ください。

どうしてビールは苦いのですか?

ビールの苦味は、主に醸造プロセス中に麦ホップから抽出されるイソフムロンに起因しており、イソフムロンは沸騰作業中にホップ内のアルファ酸が分解されることで生成されます。

IBUとは何ですか?

アメリカ醸造化学者協会(ASBC)と共同で開発された国際苦味単位 International Bitterness Unit(IBU)は、ビールがどのくらい苦いのかを正確に示す単位です。これは、ビールの苦味の原因となる化学成分であるイソフムロン類の濃度を直接測定し、サンプル中のイソフムロンの百万分の一を表す数として定義されています。濃いビールのIBUは18~25ですが、軽いラガービールのIBUは5~15です。極端に苦いビールでは、IBU100以上の測定値を示します。

ビールの苦味は、風味の追加や麦芽によって隠すことができるので、IBUの値=消費者が感じる苦味を完全に表すもの、ではありません。

IBUはどのように決定されるのですか?

分光光度法はその効率の良さと便利さで、ビール分析に広く使われる方法です。イソフムロンが最も吸収される波長である275nmの吸光度を測定することで、与えられたサンプル中の化学物質の濃度計算が可能になります。これはIBUに対応します。このアプリケーションノートでは、UV 7 Excellence分光光度計を使用して、事前に定義された方法でビールのIBUを自動的に計算します。