滴定サンプルの調製

滴定での正確なサンプル計量

価格に関するお問い合わせ
食品分野のアプリケーション、ポテトチップ

以下の項目をクリックして、詳しい説明をお読みいただけます。

  1. アプリケーションのワークフローと課題
  2. メトラー・トレドのソリューション
  3. よく寄せられる質問

 

Moisture Content Determination

滴定サンプル調製のワークフロー

一般的な滴定では、滴定液と被検物質を液体(溶液)にする必要があります。通常、固体サンプルは水に融解しますが、石油化学など特殊なアプリケーションでは氷酢酸またはエタノールなど他の溶媒を使用する場合もあります。

 

溶解固形物の定量分析の一般的なワークフローについて詳しくはここをクリック

滴定の準備では、滴定液の濃度と固体被検物質の重量を正確に測定する必要があります。すべての情報と測定値は慎重に記録し、特に複数サンプルの滴定で、サンプル同士の混同や誤った計算を避けることが重要です。

サンプル調製

  • 滴定ビーカーを天びんに載せて風袋引きを行います。
  • 検査対象の物質をビーカーに入れて計量します。
  • 必要量の溶媒(50mlなど)を添加します。

 

滴定

  • 被検物質を入れたビーカーを滴定装置に移します。
  • 滴定装置での自動プロセスにより、被検物質に滴定液を添加します。
  • 測定される溶液の電位の変化をセンサがモニタリングし、終点に達した時点で滴定が停止します。
  • 滴定装置は被検物質の濃度を自動で計算します。

 



滴定のサンプル調製ノウハウ
 

以下の表には、個別のサンプルの特性に応じて滴定サンプルの調製に最適な技術が示されています。

サンプルの特性調製サンプリング技術
粉体溶媒(有機/無機)に溶解重量法、直接計量
ペースト状、クリーム状、またはねばねばするサンプル溶媒(有機/無機)に溶解重量法、直接計量
潤滑液、オイル溶媒(有機/無機)に溶解重量法、直接計量
精肉、鮮魚酸性溶液で消化重量法、直接計量
水などの低粘性溶液緩衝液が必要容量法

 

滴定サンプルの調製は、米国薬局方(USP)、国際標準化機構(ISO)、米国材料試験協会(ASTM)などによる多くの標準的な滴定試験方法で重要な要素になります。大半の標準では、必要な計量の正確さのレベルが規定されています。

例えば、ASTM D664 Standard Test Method for Acid Number (AN) of Petroleum Productsには、推奨されるサンプル重量と必要な計量の正確さが含まれています。

酸価測定試料の質量(g)計量の正確さ(g)
0.05~1.0未満20.0 +/- 2.00.10
1.0~5.0未満5.0 +/- 0.50.02
5~20未満1.0 +/- 0.10.005
20~100未満0.25 +/- 0.020.001
100~260未満0.1 +/- 0.010.0005


基数、臭素価など各種パラメータの測定方法として滴定を使用する、さらに多くのASTMメソッドがあります。これらのメソッドでは、サンプルサイズが標準の重要な要素として規定されています。例えば、ASTM D974、D2896、D1159などがあります。

 

 

滴定サンプルの調製 - 専門スタッフ



滴定の正確なサンプル調製の課題

サンプルとデータの処理

滴定は、研究室での一般的な技法として比較的簡単に実施できます。一方で、同じ被検物質や異なる被検物質による複数のサンプルを扱う場合は、サンプルとデータの処理が難しくなります。サンプルにラベルを貼付し、すべての測定を正しいサンプルに対して正しく記録することが非常に重要になります

特に以下の点に注意が必要です。

  • 手動のデータ記録プロセスで生じる転記ミスの固有リスク。
  • 正確に読みやすくラベルを貼付し、天びんから滴定装置にサンプルを移す際にサンプルの混同を避ける。
  • 天びんから滴定装置への計量結果の正しい入力。

正確さと時間

正確な滴定結果を得られるかどうかは、滴定サンプルの正確な調製に大きく依存します。正確なサンプルサイズと関連する計量の正確さを規定しているいくつかの標準では、滴定アプリケーションのニーズに適合した天びんを使用することが非常に重要です。

少量のサンプルでは、天びんの最小計量値を考慮する必要があります。これを下回るサンプルの計量では、必要な正確さのレベルを確保しているという信頼性を得られません。毎日多数のサンプルを検査する多忙な研究室では、短時間で安定する堅牢な天びんによって、オペレーターはディスプレイ上の数字が安定するのを待ち続けることなく、業務を順次進めることができます。サンプルデータ、計量値、滴定結果を手書きで転記する場合は、時間がかかりミスが起こりやすくなります。

清掃

滴定装置と計量機器を隅々まできれいに保つことは、クロスコンタミネーションを防ぐために重要です。汚れたサンプルまたは粘りがあるサンプルでは、計量と清掃に手間がかかります。

 

メトラー・トレドの滴定サンプル調製用ソリューション

安全な計量ガイド

安全な計量と滴定プロセスのためのソフトウェアソリューション

メトラー・トレドのExcellence分析天びんをLabXラボ用ソフトウェアに接続し、最高レベルの自動データ処理とプロセスセキュリティを得ることができます。天びんのタッチスクリーンから滴定アプリケーションが直接起動し、画面上の指示に従うだけで操作できます。LabXではすべてのデータと計算が自動で処理され、すべての情報が集中的なデータベースに安全に保存されます。

基本計量

LabXに接続したExcellence天びんは、計量を必要とする滴定タスクの専用入力ポイントとなります。タスクを選択するだけで、LabXには手順に沿った天びん操作の指示が表示されサンプル計量プロセスをガイドします。生産性を高めるため、別のサンプルの計量中に滴定を開始することもできます。

柔軟な操作性

機器またはPCから分析を開始し、現在のサンプル分析と最新の結果に常にアクセスできます。居場所を問わず、LabXのメール機能によりメッセージや結果を受信できます。

SmartCodes™

正しいメソッドの選定とバーコードまたはSmartSample™ RFIDによるサンプルIDの転記を完全に自動化できます。これにより、サンプルの検査ごとに情報を読み取ることでサンプル順序の誤りをなくし、製品ごとに正しいメソッドの選定を確認できます。

法規制コンプライアンス

LabXサーバーの規制オプションには、FDAのデータ管理と保存の規制(21 CFR Part 11)に適合するために必要なあらゆるツールが含まれています。機器またはPCで実際に行われた操作がすべてLabXの監査証跡に記録され、作業場所を問わず完全なトレーサビリティを維持し記録を柔軟に利用できます。

 

 

 

FAQ – 滴定サンプルの調製についてのよく寄せられる質問

文書

お勧めの関連コンテンツ

関連製品