科学が明らかにするスイス製フォンデュの秘密

チーズを溶かすのは簡単かもしれません。しかし、スイスの国民的料理(濃厚でクリーミーなチーズのブレンドを、火で温めたセラミック鍋で提供するもの)は料理の芸術とも言えます。ビロードのような口当たりと長い余韻を楽しめるフォンデュを調理するための家庭のレシピ、ヒント、コツをご紹介します。

スイスのキッチンでは、チーズ、ワイン、でんぷん、調味料の混合方法について多くの経験的知識があります。調理されたフォンデュは濃すぎても薄すぎてもいけません。滑らかなフォンデュはカットしたパンに付きやすく、簡単にディップできます(皆で使用する鍋にパンを落とすとペナルティが発生することも!)。フォンデュのレシピは各家庭に何世代にもわたって受け継がれてきましたが、この料理の背後にある物理学は依然として謎のままです。

チューリッヒ工科大学(スイス連邦工科大学)、食品・栄養・健康研究所の研究者は、メトラー・トレドの上皿天びんXSR4002SとSevenCompact™ pHメータを使用して、完璧なフォンデュの特性を調査しました。研究者は、材料とその相互作用がエマルションの滑らかさと安定性に与える影響を理解したいと考えていました。その研究結果は、脂肪とたんぱく質(チーズ)、でんぷん(通常はコーンスターチ)、酸(白ワイン)の相互作用によって料理の望ましいテクスチャーと風味を実現する方法を示しています。

調合が正しくできたかどうかが、おいしいフォンデュと、水っぽい、または粘り気の多すぎるフォンデュの違いを生むのです。気温が下がってきた世界の国々では、フォンデュの季節が近づいています。グリュイエールチーズとバシュランチーズを半量ずつ使用した伝統的なフォンデュ、スイスのモワティエ・モワティエのレシピについては、アプリケーションノートをご覧ください。科学に基づいた正確な測定を行うことで、家族や友人のためにおいしいフォンデュを作ることができます。

また、アプリケーションノートでは次のことができます。

  • 完璧なチーズフォンデュを調理する際の注意点を確認する
  • 食品プロセスエンジニアリングにおけるレオロジー(流体の流動)の重要性に関する情報を得る
  • メトラー・トレドの天びんとpHメータが調合実験にどのように役立ったかを確認する
その他の関連コンテンツ