排ガス試験 – 粒子状物質の重量測定

排ガス試験 – 粒子状物質の重量測定

エンジン排気と燃料蒸発ガスに含まれるPM(粒子物質)の重量測定でのフィルター測定

フィルターの測定で信頼できる結果を素早く得るための最適な方法は何ですか。

まず、環境が重要です。理想的には、天びんは安定した温度で湿度を管理している室内の専用計量台に置いてください。メトラー・トレドのミクロ天びんとウルトラミクロ天びん用フィルター測定キットには、フィルターを天びんに正しく置くための専用計量皿が含まれています。非対称ピンセットを使用してフィルターを正しく扱うことで、迅速、効率的なフィルター測定プロセスが可能になります。

PTFEフィルターを使用しますが、天びんが容易に安定せず数字が変動します。どうしてですか。

PTFEは特に帯電しやすいフィルターです。天びんの数字が安定しない場合、計量セルに帯電が影響している状況を示しています。帯電による影響は測定結果に著しく作用します。フィルターごとに測定前にイオナイザーキットを使用して、今ある帯電を除去してください。

サイズが異なる各種のフィルターを測定する必要があります。

メトラー・トレドは、ミクロ天びんと分析天びんの両方にフィルター測定ソリューションを提供しています。ミクロ天びん用の2種類のフィルター測定キットがあり、直径20mm~70mmのフィルターを測定できます。キットは容易に入れ替えることができます。直径最大150mmの大型フィルターを分析天びんで測定するには、2種類のフィルターホルダーソリューションがあります。

規制に準拠してフィルターを測定するには、フィルターを中央に置く必要があります。どのように確実に配置できますか。

メトラー・トレドのミクロフィルター測定キットには、2種類のフィルター皿が含まれています。それぞれ独自の形状を持ち、フィルターが自然に中央に位置づけられます。フィルターを中央に置くことで偏置誤差がなくなり、再現性があり信頼できる測定結果を得られます。

SOPに従ったフィルター測定をどのように確認できますか。

整った環境でフィルターを測定するための明確なSOPの規定が必要です。ただし、手動のプロセスでは人為的エラーのリスクがあり、多くの手順が必要なプロセスではミスが起こりやすくなります。LabXソフトウェアでは、独自のフィルター測定SOPワークフローを作成できます。天びんのディスプレイにSOPの手順に沿った操作指示が表示されます。手順ごとにユーザーの確定が必要なので、SOPに従っていることが確認できます。

正確なフィルター測定結果を得るにはどの天びんを使用する必要がありますか。

あらゆる天びんで行うどの測定にも不確かさが含まれています。この不確かさを理解することが、正確な測定結果を確保するカギになります。計量機器の正確さの決め手になるのは、最小表示値よりも繰返し性です。非常に小さなサンプル重量でフィルター測定を行う場合、天びんの最小正味サンプル計量機能もきわめて重要になります。

ニーズに合う適切な天びんを見つけるには、計量する最小量とその計量に必要な正確さ(許容誤差の程度など)を理解している必要があります。

メトラー・トレドのグローバルな計量スタンダード、GWP®により、アプリケーション要件に適合する適切な天びんを選ぶことができます。推奨される天びんの無料のご相談については、最寄りの担当窓口までお問い合わせください。既存の天びんが品質要件に適合するかどうかお確かめください。

GWP Recommendation

フィルター測定では生産性をどのように向上できますか。

メトラー・トレドのフィルター測定キットのガラス蓋により、フィルターを搭降載するとき作業を容易に確認できます。 ミクロ天びんの風防ドアは、必要に応じて左右いずれかに開くように設定できるので、フィルターをより人間工学的に扱うことができます。プロセスを一段とスピードアップするには、スマートセンス赤外線センサを使用して手かざしでドアを開くことができます。高スループットのフィルター測定には、PFS-ONEフィルター測定ロボットによる自動化ソリューションをお勧めします。

測定結果には小数点以下が5桁以上あります。結果を書き留めるときミスをどのように回避できますか。

データや結果を手書きで転記するとミスのリスクがあります。天びんをLabXソフトウェアに接続することで、手書きの転記ミスや関連するミスのリスクを解消できます。LabXは浮力補正などのすべての計算を実行し、潜在的なミスの原因をさらに取り除きます。すべてのデータは集中データベースに安全に保存されるので、完全なデータインテグリティとトレーサビリティのメリットも得られます。

フィルター混同の可能性をどのように回避できますか。トレーサビリティの確保も必要です。

フィルターカートリッジにラベルを貼付してフィルターごとの結果を正しく記録することがきわめて重要です。しかし多数のフィルターを扱う場合、これは簡単ではありません。天びんをLabX、バーコードリーダー、プリンタに接続することで、このプロセスを大幅に簡素化できます。LabXではバーコードラベルが自動で印刷されます。バーコードの使用により、サンプルを固有に識別できます。LabXではバーコードを使用し、正しいサンプルに対する計量結果を自動で記録します。すべてのデータは集中データベースに安全に保存され、完全なトレーサビリティを実現できます。PFS-ONEフィルター測定ロボットは1日最大1,000個のフィルターを全自動プロセスで処理し、全データが自動で処理されます。

排ガス試験

以下の項目をクリックして、詳しい説明をお読みいただけます。

  1. アプリケーションのワークフローと課題
  2. メトラー・トレドのソリューション
  3. よく寄せられる質問

 

排ガス試験のワークフロー

排気ガス中、燃料蒸発ガス中、大気中または環境空気中のいずれかで粒子状物質を測定する場合も、重量法でフィルター測定する排ガス試験は同じ測定手順です。

1. まずブランクフィルターを研究室の天びんで測定します。
2. ラベルを貼ったフィルターカートリッジにフィルターを入れ、プレコンディショニングして試験現場に搬送します。
3. 試験現場で、空気またはガスを所定の時間既知の流量でフィルターに通します。存在する粒子状物質(PM)がフィルター上に保持されます。
4. 研究室で、カートリッジに入れられたフィルターを再度コンディショニングして再測定します。
5. ブランクフィルターの重量を差し引くことで、PMの質量が求められます(質量差測定)。PMの濃度は、ガス/空気のサンプルの流量を使用して計算します。

試験は1つのフィルターだけを使用して実施できますが、試験を数回繰り返すとともに、ブランクフィルターを参照用に維持してバックグラウンド計数をなくすのが一般的な方法です。フィルターは単独で使用するか、またはマルチステージフィルターユニットと組み合わせて使用します。

一般的なワークフロー: フィルター測定プロセス

  • ブランクフィルターはラボ用天びんで測定します。
  • ラベルを貼ったフィルターカートリッジにフィルターを入れます。
  • 排ガス試験の前にフィルターをプレコンディショニングします。
  • カートリッジを試験現場に搬送します。
  • シングルステージまたはマルチステージのフィルターを使用してPMを収集します。
  • 場合により試験は複数回実施します。
  • 研究室で、カートリッジに入れられたフィルターを再度コンディショニングして再測定します。
  • 粒子状物質の質量を質量差測定により測定します。
  • PMの濃度は、ガス/空気のサンプルの容積を使用して計算します。


排ガス試験のノウハウ

世界保健機関(WHO)は、清浄な空気は「人間の健康と幸福な生活の基本要件」と位置づけ、WHO全地域に適用される特定の汚染物に関するガイドラインを提供します。

各種の排出基準では、特定の発生源から特定の期間に放出される特定の空気汚染物質の許容される定量的な限度が定められています。

米国では、米国連邦規則集に含まれるCFR 40 Part 50が国内の空気品質標準に関係しています。米国労働省の1機関、労働安全衛生庁(OSHA)は空気品質に関する規制(Standards – 29 CFR)を発行しており、米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は職場での安全と健康の増進に関わっています。

欧州連合は、欧州の環境空気品質と浄化された空気に関する欧州指令DIRECTIVE 2008/50/EC、汚染物の防止と制御の統合に関する欧州指令DIRECTIVE 2008/1/EC、作業環境の最小限の健康と安全の要件を規定した欧州指令DIRECTIVE 89/654/EECとして法律を制定しています。

自動車分野は、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)、温室効果ガス(GHG)など各種の大気汚染物の中心的な発生源でもあります。  欧州連合と米国には、自動車から排出されるガスを抑制する法律があり、自動車メーカーには排ガス試験の実施が義務付けられています。

排気ガスと粒状物質濃度の試験には多数のメソッドやガイドラインがあります。 その1つは重量法によるフィルター測定メソッドです。各種のガイドラインと規制では、正確で再現性のある排気ガスのフィルタリングを維持できるように手順が定義されており、以下の表に示すように、測定に使用するフィルターと計量システムが指定されています。


計量機器と推奨される天びんのガイドライン要件の例:



ガイドライン


最小表示
の要件


繰返し性の要件
天びん
ウルトラミクロミクロ
CFR 40
Part 1065
エンジン試験手順0.1μg2.5μg/
0.25μg
 
DIRECTIVE 2004/26/EC非路上自走機に搭載された内燃機関からのガスおよび粒子状汚染物質の排出1μg2μg 
DIRECTIVE 2005/78/EC車両に使用されるディーゼル機関からのガスおよび粒子状汚染物質の排出、および車両に使用される天然ガスまたは液化石油ガス(LPガス)を燃料とするガソリン機関からのガス汚染物質の排出1μg(70mmフィルター)/0.1μg(47mmフィルター)2μg


規制の強化が進み燃焼機関の技術が進歩するにつれて、フィルターに収集されるPMの量は徐々に下がることが予想されます。基本的に1μgまたは0.1μgの最小表示を備えた天びんが指定されるガイドラインに準じるには、高い正確性を備えたウルトラミクロ天びんが今と将来のニーズに適合する唯一のソリューションになります。

排ガス試験の課題
排ガス試験の専門スタッフ

排ガス試験の最適なソリューション

Emissions Testing

Weight of particulate matter collected on filters for Emissions Testing can be extremely low, therefore the weighing procedure has to be performed very accurately. See why METTLER TOLEDO Excellence Micro-balance, equipped with especially developed accessories for filter weighing, is the best choice for Emissions Testing application.
NVR試験 - ミクロ計量ガイド
排ガス試験のソフトウェアソリューション
排ガス試験用の自動フィルター測定


大きなフィルターの測定が必要な場合の方法

産業用フィルター処理の測定など、大きめのフィルターを使用する場合は、メトラー・トレドの手軽でコスト効率的な大型フィルター測定ソリューションを分析天びんでご使用いただけます。フィルター測定キットを追加することで、最大110mmのフィルターをメトラー・トレドのExcellence分析天びんで容易に測定できます。最大150mmのフィルターを測定するには、専用のErgoClipの使用をお勧めします。両方のソリューションとも、お使いの天びんに素早く簡単に設置できます。

Weighing Large Filters

 

 

 

FAQ – 排ガス試験についてのよく寄せられる質問

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