ラボ用天びんを使用した密度測定

天びんと比重測定用キットを使用した固体、液体、粘性物質の密度測定

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Measuring Density in Laboratory

以下の項目をクリックして、詳しい説明をお読みいただけます。

  1. アプリケーションのワークフローと課題
  2. メトラー・トレドのソリューション
  3. よく寄せられる質問

 

密度測定のワークフロー

固体の重量を大気中で測定(A)した後、既知の密度の置換液中でもう一度測定(B)します。固体の密度ρは次のように計算できます。

Calculation formula for density in solid sample

ρ        = サンプルの密度

A        = 空気中のサンプルの重量

B        = 置換液中のサンプルの重量

ρ0       = 置換液の密度

ρL       = 空気の密度

液体の温度は、1℃あたり0.001~0.1の度合いで密度が変化する原因になるので考慮する必要があります。
その影響は測定結果の小数点第3桁に見られます。
 

 重量法、浮力重量法、押しのけピクノメーターデジタル密度計
メソッド置換液用のビーカーをプラットフォーム上または天びんの下に置きます。置換液用のビーカーを天びんの上に置きます。容量が決まっているガラスビーカー。発振管技術。
適するサンプルのタイプ
  • 固体
  • 液体(ガラスシンカー使用)
  • ペースト状の物質(ガンマ球体を使用)
  • 液体(ガラスシンカー使用)
    固体
  • 液体、分散物
  • 粉体
  • 粒状物
  • 液体
  • 気体
長所
  • 迅速なプロセス
  • サンプルサイズに柔軟に対応
  • 計量機器を用意しやすい
  • 迅速なプロセス
  • 計量機器を用意しやすい
  • 正確なメソッド
  • 計量機器を用意しやすい
  • 迅速なプロセス
  • ペルチェ素子による厳密な温度制御
  • 自動密度測定
  • 少量サンプル
短所
  • 温度に影響されやすい
  • サンプルの慎重な湿潤が必要
  • 気泡が入らないようにする必要がある
  • 温度に影響されやすい
  • 大量のサンプルが必要
  • 温度に影響されやすい
  • 多くの労力が必要
  • 時間がかかる
  • 気泡が入らないようにする必要がある
  • 粘性のサンプルでは粘りの補正が必要(最新機器で利用可能)

密度測定の詳細はここをクリック

サンプル(固体または液体)の質量と容積が既知の場合、密度は以下により計算できます。

Calculation of density by mass and volume


容積測定の難しさ

サンプルを正確に計量するのはいたって簡単ですが、サンプルの容積を正確に測定するのは難しい場合があります。

浮力

浮力を用いる場合は、サンプルを2種類の媒体(気体と液体)で2回計量するので、容積測定の問題を避けることができます。これにより容積は両方の状態で一定と考えられます。

押しのけ

最もシンプルなアプリケーションの押しのけ法では、固体サンプルの容積はサンプルが浸かっている液体の液面の上昇を観察して求めます。
逆に、既知の容積の物体が未知の密度の液体に浸かっている場合は、(空気中と液中での)計量値の差に基づいて液体の密度を求めることができます。

ピクノメーター

ピクノメーターは特性のガラスフラスコで、通常は容量が決まっています。液体の密度測定に最もよく使われます。ピクノメーターはまず空の状態で計量し、次に分析対象の液体を完全に充填して計量します。その差(サンプルの質量)をピクノメーターの容積で割ったものがサンプルの密度になります。
ピクノメーターを用いた方法は、粉体または粒状サンプルの密度測定にも使用できます。

デジタル密度計

ホーローガラス管はある周波数で振動します。この周波数は管を異なる物質で満たすと変化し、サンプル質量が高いほど周波数は下がります。デジタル密度計はこの周波数を測定しそれを密度に変換することで機能します。

以下の表では、これら4種類の方法を比較しています。

 重量法、浮力重量法、押しのけピクノメーターデジタル密度計
メソッド置換液用のビーカーをプラットフォーム上または天びんの下に置きます。置換液用のビーカーを天びんの上に置きます。容量が決まっているガラスビーカー。発振管技術。
適するサンプルのタイプ
  • 固体
  • 液体(ガラスシンカー使用)
  • ペースト状の物質(ガンマ球体を使用)
  • 液体(ガラスシンカー使用)
    固体
  • 液体、分散物
  • 粉体
  • 粒状物
  • 液体
固体サンプルの
測定原則
サンプルは空気中で1回計量し、さらに既知の密度の置換液中で1回計量します。

固体サンプルの密度は、既知の密度の液体と2つの質量値から求められます。



ρ = サンプルの密度
A = 空気中のサンプルの重量
B = 置換液中でのサンプルの重量
ρ0 = 置換液の密度
ρL = 空気の密度
既知の密度の置換液は、サンプルを浸ける前と浸けた後に計量します(風袋引きを使用して質量差を直接測定できます)。

質量差と液体の密度を使用して、サンプルの容積を測定できます。それをサンプル質量と共に使用し密度を計算します。
ピクノメーターはまず空の状態で計量し、次に密度が既知の参照液を満たしてもう一度計量します。 粉体は汚れがなく乾燥したピクノメーターに添加します。それを計量して粉体サンプルの重量を測定します。次に同じ液体でピクノメーターを満たします。そこでは粉体が完全に不溶性でなければなりません。ピクノメーターをもう一度計量します。押しのけられた液体の重量を測定できるので、これにより粉体の密度を計算できます。N/A
液体サンプルの
測定原則
既知の容積の参照物体(ガラスシンカー)を、空気中で1回計量し、さらに未知の密度の液体中で1回計量します。

液体の密度は、参照物体の既知の容積と2つの質量値から求めることができます。



ρ = 液体サンプルの密度
α = 重量補正係数(0.99985)、調整分銅の大気浮力を考慮する
A = 空気中での参照物体の重量
B = 液体中での参照物体の重量
V = 参照物体の既知の容積
ρL = 空気の密度
密度が未知の液体の重量は、参照物体(ガンマ球体またはガラスシンカー)を液中に浸ける前(風袋引き)と後に測定します。

質量差と参照物体の既知の容積を使用して、液体サンプルの密度を求めることができます。
ピクノメーターはまず空の状態で計量し、次に液体サンプルを完全に充填して計量します。質量差をピクノメーターの容積で割ったものが液体の密度です。機器のU字型空洞ガラス管にサンプルを添加します。サンプルの密度を測定するには、管の振動周波数を測定します。振動の周波数が低いほど、サンプルの密度は高くなります。

 

Digital Density Meters

密度の標準

固体サンプルの密度測定には、多くの標準と基準があります。 最もよく使われる標準には以下があります。

  • ISO 1183-1: プラスチック — 非発泡プラスチックの密度測定方法
  • OIML G 14: OIMLに準じた密度測定
  • ASTM-D-792: 密度と比重の標準試験法

ISO 1183-1は小数点以下4桁の分析天びんの使用を規定しています。

かさ密度との混同

かさ密度は、測定する容積に粒状物、部品、物品が何個ぐらい含まれているかを測定するものです。かさ密度は素材そのものの特性ではありません。かさ密度には、粒状物や部品同士の空間や、物品内部にある中空が含まれています。かさ密度は素材の扱い方に応じて変わります。例えば、容器を振ると部品が詰まり全体のかさ密度が増えます。

Density measurement - expert

Challanges of Density Measurement of Solids

Solutions for Density Determination

Moisture Content Determination

Density determination for plastics quality


データ管理とプロセスセキュリティの拡張

LabX Software connects all instruments

メトラー・トレドのExcellence Level天びんとLabXソフトウェアを組み合わせて、高度なデータ管理とプロセスセキュリティを実現できます。Excellence分析天びんと上皿天びんでは、密度/比重測定用に比重測定用キットを設置できます。LabXにより、密度/比重測定のSOPに厳密に従うことができます。LabXでは、すべての計量値を記録しあらゆる計算を実行して全結果を集中データベースに安全に保存できます。密度アプリケーションに関連するデータは、いずれも組織内のデータ管理システムに直接転送できます。

 

 

 

FAQ – 密度/比重についてのよく寄せられる質問

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