バイオリアクター用溶存酸素センサ

バイオリアクター用溶存酸素センサは、医薬品製造時の工業用バイオリアクターの環境に特化したDOセンサです。このバイオリアクター用DOセンサは、プロセス開発に使用するベンチトップ型バイオリアクターから商業製造に使用する大型バイオリアクターまで、さまざまなサイズのバイオリアクターにおいて、正確で信頼性の高い安定した測定を実現します。これらのセンサには、光学式とアンペロメトリック式/ポーラログラフ式があります。バイオリアクターに適した溶存酸素センサを選ぶことは、理想的な増殖条件を維持し、バッチ間の一貫性を確保し、微生物や細胞培養の環境プロセス条件における品質特性を維持するのに役立ちます。

メトラー・トレドのバイオリアクター用DOセンサに搭載されているインテリジェントセンサマネジメント（ISM）技術は、アナログセンサでは実現できない数多くの有益な機能を提供します。ISMの予測診断機能は、バイオリアクターの運転中にセンサのメンテナンスを管理するのに役立ちます。校正データをDOセンサのヘッドに直接保存できるため、プロセス中にセンサをすばやく交換することができ、（プラグアンドメジャーにより）測定ポイントの迅速な設置と立ち上げが可能になります。発酵や細胞培養中に使用されるISMのDO電極は、センサを次のバッチで安全に利用できるか、消耗品の交換やメンテナンスが必要か、再校正が必要かを判別できます。iSenseソフトウェアと統合した場合、ISMは規制遵守に役立つシンプルなトレーサビリティとレポート作成を提供します。

メトラー・トレドのバイオリアクター用溶存酸素センサは、医薬品製造で一般的なプロセスで洗浄できる設計になっています。これらのセンサは、蒸気滅菌やオートクレーブ滅菌の後に信頼性の高い測定を提供します。インテリジェントセンサマネジメント（ISM）技術を搭載したセンサは、センサが受けた洗浄サイクルの回数も記録します。

バイオリアクター内では、酸素供給時のパージバブルが原因で、溶存酸素センサが測定干渉を受けます。この影響は、垂直にセンサを設置した場合に特に問題となりますが、センサが側壁に斜めに設置されている大型発酵槽でも同様に問題となります。メトラー・トレドでは、この問題を解決するために特別に設計した溶存酸素センサをご用意しています。InPro 6860i HDモデルは、機械的に調整された親水性の表面と角度の付いたデザインを持つ気泡防止溶存酸素センサです。角度の付いたチップと表面の構造は、空気/酸素の泡をはじくデザインで、気泡の蓄積や形成を防ぐため、バイオリアクター内のDO信号のノイズをほぼ排除することができます。