pH 測定器

pH測定器は、溶液や液体の酸性またはアルカリ性の度合いを測定するために使用される電気化学測定装置です。pHは、溶液の酸性またはアルカリ性を示す指標であり、0から14の範囲で表されます。 pH 7は中性を示し、7より小さい値は酸性を示し、7より大きい値はアルカリ性を示します。

pH測定器は、 化学、生物学、農業、食品科学、水質環境モニタリングなどさまざまな分野で使用されています。

測定器のタイプには、ポータブル型から、高精度で定量的な測定が可能なベンチトップ型、さらにはホルダを使用して溶液槽に設置するフィールド型のものまで、さまざまな種類があります。必要に応じて、適切な測定器を選択し、正確なpH測定を行うことが重要です。

pH測定器はpHセンサ、参照電極、温度補償機能、信号処理機能、表示装置などの要素から構成されています。これらの機能が組み合わさって、溶液のpH値を測定する仕組みとなっています。

pH測定器の選び方には以下のようなポイントがあります。

• 測定範囲: pH測定器の測定範囲が必要な範囲に合っているかを確認しましょう。一般的な測定範囲は0～14ですが、それ以上の範囲を必要とする場合もあります。測定対象と目的に合わせて選定しましょう。
• 測定精度: 測定精度が高いかどうかを確認しましょう。測定精度が高いほど正確な測定が可能です。
• 測定方式: 測定方式にはガラス電極式やイオン選択電極式などがあります。測定したい物質や測定条件に合った方式を選びましょう。
• 操作性: 操作が簡単かどうかを確認しましょう。使いやすい操作パネルやディスプレイがあると便利です。
• メンテナンス: メンテナンスの手間や頻度が少ないかどうかを確認しましょう。メンテナンスが煩雑な場合は使用が煩わしくなる可能性があります。
   

以上のポイントを考慮しながら、自分の用途や予算に合ったpH測定器を選びましょう。また、製品の性能や操作方法については取扱説明書やカスタマーサポートに確認するのもおすすめです。もし不明な点があれば、専門家に相談することも検討してください。

電極を用いて溶液の電位を測定し、その値からpHを計算します。ガラス電極と参照電極の2つの電極を使用し、溶液に挿入して測定します。溶液の電位は水素イオン濃度に比例するため、pHを直接測定することができます。

1. pH測定器の電極を溶液に挿入します。この際、電極が溶液の底に触れないように注意してください。
2. pH測定器を電源に接続し、電源を入れます。
3. pH測定器の表示が安定するまで待ちます。
4. pH測定器の液晶画面に表示されている数値が溶液のpH値を示します。
5. pH測定器を使用後は、電極を水で洗い流し、水で拭き取ってから保管してください。また、測定結果の正確さを維持するには、定期校正を実施するようにします。

pH測定器の校正は、通常、既知のpH値を持つ2種類の標準液を使用して行います。

測定前に、pH計を蒸留水やイソプロパノールなどの洗浄溶媒を使用して洗浄します。

最初に測定範囲内で最も一般的なpH 7.00の標準液を使用します。

• pH 7.00の標準液を入れたガラスビーカーに電極を挿入します。
• 電極が安定するまで待ちます。これには、測定値が変化しなくなるまで約30秒程度かかることがあります。
• 電極の読み値がpH 7.00になるように、pH測定器を調整しますが、通常手動または自動調整の機能が搭載されています。

2番目の標準液を使用して2点校正します。測定範囲の両端にあるpH 4.00またはpH 10.00の標準液を使用します。

• pH 4.00または10.00の標準液を入れたガラスビーカーにpH電極を挿入します。
• 電極が安定するまで待ちます。これには、測定値が変化しなくなるまで約30秒程度かかることがあります。
• 電極の読み値が標準液のpH値になるように、pH測定器を調整します。

校正が完了したら、電極を洗浄し再び測定を開始します。