校正用分銅はラボ、製造、品質管理など様々な場面で天秤・はかりの検証や校正をするために使用される質量標準です。校正用分銅は天秤・はかりの精確さと精密さを保証するために不可欠なものです。
校正用分銅にはさまざまな形状と許容管理幅があり, ステンレス鋼や真鍮など摩耗や腐食に耐性のある材質で製造されています。
校正用分銅の使用方法は、校正用分銅を天秤・はかりの計量皿に載せ、表示値と校正用分銅の協定質量値を比較します。比較の結果から大きな偏差が確認された場合、天秤・はかりを調整することで今後の使用における精確な測定を得ることができます。校正用分銅は精度等級によって分類され、各分銅の最大許容誤差は精度等級が高ければ高いほど小さくなります。
「校正用分銅」 は、天秤・はかりや分銅を校正し、不確かさを評価する際に使用されることを意図としているため、分銅の密度がより協定質量に近いものとなります。
天秤・はかりのユーザー様が定期的な性能確認で使用する分銅は一般的に「点検用分銅」と呼ばれています。メトラー・トレド製の校正用分銅および点検用分銅は、OIMLおよびASTMのガイドラインに準拠し、校正証明書付きまたは校正証明書なしでご購入いただけます。
分銅の構造にはさまざまなタイプがありますが、天秤と産業用はかりの校正用分銅の主な違いは分銅の公称値です。ラボ環境で使用される質量計は「天秤」と呼ばれることが多いです。ラボで使用される天秤の校正用分銅は、1 mgから50 kgまでの範囲が一般的です。ラボ以外の環境で使用される質量計は「はかり」と呼ばれることが多いです。はかりの使用用途を考慮しますと、はかりの校正用分銅は1㎏から5 tまでの範囲が一般的です。
産業用はかりの校正手順、校正用分銅についてのご質問はメトラー・トレドのサービスサポートまでお問い合わせください。

OIML分銅には精度等級がE1, E2, F1, F2, M1, M2, M3まで存在し、分銅精度の指標となる最大許容誤差(MPE)が最も小さい(細かい)精度等級がE1であり、MPEが最も大きい(粗い)精度等級がM3となります。
ASTM分銅にはClass 1からClass4まで存在し、分銅精度の指標となるMPEが最も小さい(細かい)精度等級がClass 1であり、MPEが最も大きい(粗い)精度等級が Class4となります。

はい。分銅は校正証明書付きでも校正証明書なしでもご購入いただけます。 ただし、計量計測トレーサビリティが必要な場合は、必ず校正証明書付きの分銅をご購入ください。

ご使用されている天秤・はかりの性能確認をするには、校正された分銅は2つだけ必要です。天秤・はかりのひょう量に相当する校正された分銅を1つ、容量の約5%に相当する校正された分銅を1つ使用することをお勧めします。
特定の計量値付近で天秤・はかりの性能確認をするために、3つ目の分銅を使用することも可能です。校正された分銅を別々に購入することもできますが、弊社のケアパックはコスト効率の高い製品です。各ケアパックはお手入れが簡単なプラスチック製の箱で提供しています。ケアパックの中には、選定された分銅2個と分銅に適した取り扱いツールが一緒に入っています。ただし、ひょう量の異なる天秤・はかりを多数お持ちの場合は、校正された分銅のフルセット(組分銅)がより費用対効果の高いオプションとなる場合があります。
はい、以下のリンクより動画を確認することができます:
点検用分銅の取扱にあたり:10のコツとヒント(点検用分銅の取り扱い、清掃方法、保管方法に関するコツやヒントをご案内します。)

モノブロックノブ付き分銅は一体型で作られているのに対し、調整用の空洞を備えた分銅は、上部を取り外して本体内の空洞に調整用ステンレス鋼を加えたり取り除いたりすることで、分銅全体の値に微調整を加えることができます。このような調整は、認定された校正事業者のみが行う必要があります。校正用分銅は、天秤・はかりや分銅を校正し、不確かさを評価する際に使用されることを意図としており、分銅の密度がより協定質量に近いものとする必要があるため、モノブロックノブ付きの一体型で作られています。
| 精度等級 | E1 | E2 | F1 | F2 | M1 |
| 調整用空洞を備えた分銅 | ✓ | ✓ | ✓ | ||
| モノブロック(一体型)分銅 | ✓ | ✓ | ✓ |
はい、異なります。モノブロックノブ付き(一体型)分銅と調整用の空洞を備えた分銅でご提供可能な分銅の精度等級は上記表をご参照ください。
| 精度等級 | E1 | E2 | F1 | F2 | M1 |
| 板状分銅 | ✓ | ✓ | ✓ | ||
| 線状分銅 | ✓ | ✓ | ✓ |
メトラー・トレドは、板状、線状の両方のミリグラム分銅を提供しています。ただし、上記表に見られるように、形状は分銅の精度等級によって異なります。
高い精度等級であるE1級およびE2級分銅では、板状に比べて表面積が小さく、空気の浮力や対流の影響を受けにくいという理由から線状分銅のみをご提供しています。
精確さ、繰返し精度、計量計測トレーサビリティの確保を重視する場合、定期的な分銅の校正が不可欠です。天秤・はかりの性能確認や校正で使用する分銅は、より高い精度をもつ分銅で校正しなければならないため、認定された校正事業者に校正を依頼する必要があります。分銅を校正している間、引き続き天秤・はかりの性能確認ができるように、もう一組の校正された分銅を用意しておく、もしくは、校正された分銅のレンタルを事前に検討しておくと便利です。
校正用分銅は、ステンレス鋼や真鍮などの材料で作られるのが一般的です。ステンレス鋼は、耐久性と耐食性に優れ、長期間にわたって精度を維持できるためお勧めしています。材質の選択は、分銅の密度と安定性に影響を与え、測定の精密さと信頼性に影響を与えます。
理論的にどのようなはかりでも、それを校正し高精度の計量を保証するための分銅が必要です。高い精度が要求されない場合、メトラー・トレドのCalFREEは、ロードセルとターミナルの計量システムを使用してはかりを校正することができます。これにより、一定レベルの精度まで迅速かつ簡単に校正することができます。さらに、タンクスケールについてはRapidCalを使用して校正することができます。これは分銅を使用するのではなく、油圧を使用してタンクを引き下げて校正する力学センサによる校正方法です。フロアスケールの場合は、通常、分銅を使用する必要があります。
分銅の使用頻度にもよりますが、認定された校正事業者による外観検査・清掃を加味して、1 年~ 2 年ごとに再校正することをお勧めします。
当社は世界各地に自社の分銅校正ラボがありますので、メトラー・トレドの担当者またはメトラー・トレドの代理店までお問い合わせください。
温度、湿度、大気圧などの環境変化は、分銅の校正結果に影響を与える可能性があります。例えば、温度変化は分銅の体積や密度に影響を与える可能性があり、湿度変化は分銅の表面に湿気が蓄積して測定精度に影響を与える可能性があります。このような影響を最小限に抑えるためには、管理された環境下で校正を行うことが重要です。
分銅の計量計測トレーサビリティとは、文書化された比較の連鎖を通じて、分銅の測定値を国家標準または国際標準に結びつける機能を指します。これは測定の精確さや信頼性を確保するために重要となります。トレーサブルな分銅は、品質基準と規制要件を満たすことを示し、校正プロセスとその結果に対する信頼性を担保します。