真空マスコンパレータ
トレーサビリティの確保による最高の精度
M_one/M_10真空マスコンパレータは、ひょう量1kg/10kg、最小表示0.1μg/1μgのマスコンパレータと、真空チャンバーに収納された自動分銅ハンドラーで構成される自動計量システムです。このシステムは、周囲圧力から10-6mbarの真空まで、制御された環境条件下で最高の質量測定を提供します。
Advantages of Vacuum Mass Comparator
可能な限り小さい不確かさで測定
真空マスコンパレータは、定圧または真空での質量測定により、さらに高いレベルの精確さを達成します。M_one/M_10真空コンパレータはさまざまな形状の重量物に対応し、100ng以内の精確な結果を提供します。
質量測定の標準
M_one真空マスコンパレータは超高精度計量のベンチマークとなります。100ngの精度、300ngの実績ある繰返し性、10ngの結果データの比較によって質量を測定できます。
保管用装置による安定性の確保
独自の測定物保管容器・移動容器(ASTV: Artefact Storage and Transport Vessel )は物体を真空または不活性ガスの安定した状態に維持し、同時に汚染からも保護します。
コンタミネーションフリーの測定物の移動
M_one内部の管理された環境を保持するために、測定物は、測定物移動装置(ATD: Artefact Transfer Device )が組み込まれた荷重ロックによってASTVから計量チャンバーに直接移送されます。
多様な形状測定対象物に対応
独自の星形の計量皿により、M_oneには1mgから1kgまでの複数の分銅や測定物を収納できます。直径最大100mmのシリコン製の球体や密度の高い重量物を計量皿に直接載せることができます。
直接的なアクセスによる簡単な配置と交換
大型のクイックローディングドアにより計量チャンバー内の分銅ハンドラーに直接アクセスできるため、分銅と重量物の迅速かつ人間工学的に配置が可能です。
モジュール設計
M_one、Load-Lockシステム、重量物移動装置、真空ポンプシステムは、モジュール式の概念に基づいて設計されています。 このため、独自の初期システムを柔軟に設定し、アプリケーションのニーズに合わせ、予算に応じて拡張することができます。
分銅の自動重心補正機構(AGC)
AGCは、測定前にあらゆる形状の測定対象物の重心位置を補正し配置します。このため偏置誤差を最低限に減らし、測定の繰返し性を可能な限り高めます。
M_ControlソフトウェアとオプションのEfficiency Pack
M_Controlソフトウェアによって質量校正プロセスを完全に制御できます。オプションのEfficiency Packを使用し、空気浮力の後処理によって測定精度を向上させることができます。
製品と仕様
M_oneマスコンパレータ | M_10マスコンパレータ | |
商品番号 | ご要望に応じて対応 | ご要望に応じて対応 |
OIML 校正範囲 E0 | 100 g~1 kg* | 1 kg~10 kg |
OIML 校正範囲 E1 | 100 g~1 kg* | 1 kg~10 kg |
OIML 校正範囲 E2 | 100 g~1 kg* | 1 kg~10 kg |
OIML 校正範囲 F1 | 100 g~1 kg* | 1 kg~10 kg |
OIML 校正範囲 F2 | 100 g~1 kg* | 1 kg~10 kg |
最大ひょう量 | 1001.5 g | 10011 g |
最小表示 | 0.1 μg | 1.0 μg |
公称荷重での繰り返し性 (5x ABA、測定値) | 0.5 μg | 8.0 μg |
繰り返し性(ABA、代表値) | 0.3 μg | 4.0 μg |
電気的計量範囲 | 1.5 g | 11 g |
ダイアル分銅 | 外部 | 外部 |
直線性(電気的計量範囲) | 2 μg | ± 8 μg |
偏置誤差(テスト荷重分銅) | 0.0 ng(1 g) | 0.0 ng(10 g) |
安定時間 | 30秒 | 30秒 |
内部調整機能 | モーター駆動 | モーター駆動 |
外部分銅による調整 | 1 g | 10 g |
*サポート分銅の使用により校正範囲を1 mgまで強化 | ||
標準装備 | ||
分銅ハンドラー | 荷重交換装置、6ポジション | 荷重交換装置、4ポジション |
ソフトウェアとコントローラ | Windows®、標準 | Windows®、標準 |
真空室 | ラウンドベルジャー | ラウンドベルジャー |
自動中心補正皿 | 内蔵 | 内蔵 |
計量皿 | 懸架式計量皿 | 懸架式計量皿 |
スマートスクリーン | タッチスクリーン | タッチスクリーン |
スマートセンス | 標準 | 標準 |
独立ディスプレイ | 標準 | 標準 |
許容環境条件 | ||
温度(℃) | 17~27 | 17~27 |
最大温度変化(℃/12 h) | 0.1 | 0.1 |
相対湿度(%) | 45~60 | 45~60 |
マスコンパレータ(幅 x 奥行 x 高さ、mm) | 344 x 440 x 620 | 315 x 720 x 850 |
ディスプレイユニット(幅 x 奥行 x 高さ、mm) | 226 x 370 x 155 | 226 x 370 x 155 |
マスコンパレータ本体重量(kg) | 300 | 350 |
測定対象の直径(D、mm) | 円筒状: 22~90 球状: 40~100 | 円筒状: 18~105 球状: 18~110 |
測定対象の高さ(H、mm) | 100 | 195 |
分銅ハンドラーの制御ユニット(幅 x 奥行 x 高さ、mm) | 202 x 197 x 92 | 202 x 197 x 92 |
真空室(幅 x 奥行 x 高さ、mm) | 684 x 884 x 930 | 684 x 884 x 930 |
制御ユニット/ディスプレイユニットのラック | オプション | オプション |
真空マスコンパレータと質量の計量
FAQ(よくある質問)
真空マスコンパレータとは何ですか?
真空マスコンパレータは考えられる限り最も精確な天びんです。このコンパレータは測定対象物の質量を真空内で計量します。このため浮力補正は一切必要ありません。補正が不要のため、不確かさの計算の関連する部分を削除でき、全体の不確かさが改善されることになります。
標準分銅の世界的な比較
世界の国家的計測機関がM_oneとM_10を使用してその標準を比較できるように、オプションのKlimet A30Vがすべての環境パラメータを高精度で測定し、空気密度を測定して空気浮力の影響を補正します。